生産農家の見えるお米の意味
お米の流通上の宿命
スーパーなどでよく見かけるJAや大手流通が扱うほとんどのお米は、良くても同一地域・同品種・同程度の管理規格に合わせ、その地域(県など)の複数農家さんのお米を混ぜ合わせた物です。それを一ブランドとして流通させています。
日本ではまだ一農家さん当りの収穫量が少ないため、需要を満足させ効率的に流通させようと、こういうシステムになっています。しかし、その複数の農家さん達の中には、専業農家もいれば兼業農家もいます。お米作りの上手な人もいれば、同一規格であっても上手くない人もいるのです。
お米の味は同一品種であっても作り手が変わると違って来ます。これも同一品種のブレンド米と言えるかも知れません。
食の安全・安心への関心の高まり
昨今、食品偽装や放射能・農薬・化学肥料などへの不安から、食の安全・安心への関心が高まっています。
そんな中、トレーサビリティーの透明性は食品の安全性を推測するのにますます重要視されて来ています。
JAS規格など第3者の監査を受けていないお米こそ流通経路を短くし、すぐに確認できる、顔の見える販売が大切だと考えています。
生産者さん自身は誠意を持って物作りをされていても、流通の過程で、経済的商売的理由からその誠意が踏みにじられる事がある世の中になってしまいました。
生産農家の見えるお米とは
お米の販売自由化によって、農家さんもご自分の思いを市場に直接ぶつけられる様になりました。この変化は良い方向なのですが、多くのお店が群雄割拠してしまい、消費者が何を選んで良いか分からない状態です。
そして農家さんは自分で作ったお米しか販売できないのが一般的です。
お米の育成に関する品質管理の最小単位は、一農家さん単位になります。味の品質、安全性の品質共にです。生産農家さんのお米に対する熱意と愛情を感じられる距離で取引しないと、それを知る事はできません。
顔を知り、熱意を理解した時に安心感や味の評価は裏付けられます。
ですので、当店では信頼できる農家さんを厳選し、ありのままを詳しくプロデュースするショップの必要性を感じました。
当店では、田んぼをご自分で見廻れる、新潟の親戚から送ってもらう信頼感でお米を選んで頂きたく、単なるトレーサビリティー以上に、農家さんの姿をお伝えしています。
食卓の笑顔の陰には、たくさんの生産者さんの熱意と愛情がある事を知るきっかけになれたら、それは当店の喜びです。