美味しい白米のための美味しい炊き方です。〔ヴィーナスの贈物〕
- 炊飯器(電気・ガス)の場合
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1炊飯器のスイッチを押す。
- ご使用中の炊飯器の機能はしっかり把握されていますか?お米の浸水時間や蒸らしの時間までプログラミングされている機種があります。また、炊き分けボタンでどの程度の差が出るか把握していますか?これは炊飯器でご飯を炊く上で重要なポイントです。カタログなどで確認し、炊き分けボタンは一度は試しておきましょう。
- 「洗い米」は水の浸水工程が終了している状態です。浸水時間もプログラムに含まれている炊飯器で炊くと、やわらかすぎたり、べちゃべちゃご飯になります。すぐに炊き始められるボタン操作を行いましょう。
- 冷蔵庫で冷やした程度のお水(6.5℃程度)で炊くと、お米の味が良くなると言われています。
2炊き上がったご飯を蓋を開けず10~15分程度蒸らす。
- 「蒸らし」の時間もプログラミングされている炊飯器の場合、この作業は不要です。すぐに「ほぐし」の作業に入って下さい。
3炊き上がり、蒸らしの終わったご飯を「ほぐす」…仕上げ
- 蓋を開けたらまず、蓋内側の水滴を布巾などで拭き取ります。
- 次に、濡らしたしゃもじで十文字に切り込みを入れ、お釜の内側に沿ってしゃもじを差込み一周させてお釜とご飯を引き離します。
- 切込みを入れた4分の1づつご飯を底の方からひっくり返し、空気を入れながら余分な水蒸気を飛ばします。
- 炊飯器の保温状態で保存する場合は、ご飯を中央に寄せるようにお釜に触れる面積を減らしておきます。
- 一手間掛かる作業ですが、ご飯の味に大きく影響します。いつも「蒸らし」の終わった直後に行う癖を付けると、毎日のご飯の仕上がりがかなり安定します。ご飯を潰さないようにやさしくほぐすのがコツです。
- ほぐし終わったご飯を常温で15分ほど冷ますと、お米の味が引き立ちます。
- 一連の流れのチェックとして、ほぐし終わったご飯をお箸でつまんだ時にお箸にくっつくのは、必要以上にでんぷん質が流れ出ている可能性があります。研ぎ方や浸水時間、炊く時の水加減などを見直しましょう。
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炊飯器でのおこげの作り方
最近では「おこげモード」の付いている炊飯器もありますが、土鍋などの直火のおこげとの味の差は否めません。一般の炊飯器で炊飯終了後に再度炊飯ボタンを押しおこげを作る強引な技もあるそうですが、炊飯器の空焚きと同じで、炊飯器が痛みます(加熱部もお釜の表面加工も)。おこげは土鍋・鍋で作る方が美味しく安全です。
- 鍋・土鍋の場合
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★鍋・土鍋で炊く場合、その鍋の種類・お米の量によって違いがあるので、一律に固定した時間で表現できません。なるべくお米の状態で表現したいと思います。ポイントは火加減の調節です。
1「洗い米」(水に浸漬を終了したお米)を中火にかけ煮立てる。
- お米は水温が60℃程度に上昇するまでに甘みを出し切ってしまいます。ですので、水温を上昇させるのはゆっくりの方が良い場合があります。強火にかけない・お湯で炊かない・冷たい水(冷蔵庫で冷やした程度)で炊くなどはそういう理由です。10分程度で沸騰させる位の火加減が理想です。土鍋の種類・お米の量によりますので、中火~強火の間で火加減を調整しましょう。
- 沸騰させる間、鍋(土鍋)の蓋を開けておきます。これは前述の緩やかに水温を上昇させたいからです。しかし、ご飯の好み(甘み・硬さ・調理時間の調整など)や沸騰時間の調整に合わせて蓋を閉めて沸騰させても構いません。
2沸騰したら蓋を開けた状態のまま、しゃもじなどで底の方から手早くかき混ぜます。
- お湯の中でお米が対流して、全体が糊化するのを補助します。
- そして、蓋を開けたまま加熱を続けます。
- お水がほとんどなくなり、米粒の間にポツポツと穴が開いて来たら蓋をしっかり閉めます。
- 沸騰して、しゃもじなどでかき混ぜてから蓋を閉めるまでを2~3分以内に納めましょう。調整は火加減で。
3弱火にして蓋をしたまま10分加熱します。
4その後、強火にして12秒数えます。
- おこげの量は12秒を増減しお好みに調整して下さい。
- おこげはお米がパチパチ言い出すのがひとつの目安です。
5火を止めて10分~15分ほど蒸らす。
- ここも蓋をしっかり閉めて、絶対に開けません。
- 蒸気抜きの穴を割り箸などで塞いで蒸らすとふっくらし易いです。
6「蒸らし」終わったご飯を「ほぐす」。
- 「ほぐし」仕上げの方法は上記炊飯器の場合(3)でのやり方と同じです。